産後体重が減らないのは完ミ育児が原因?
産後の体重が落ちやすいのは、やはり完母育児をしているママというのが世間の常識ですよね。しかし、考え方を変えれば完ミ育児をしているママだって、産後ダイエットを成功させることは十分可能です。
今回の記事では、産後体重が減らないのは完ミ育児が原因なのか、また、気になる対処法とおすすめの運動をいくつかご紹介したいと思います。
- 産後体重が減らない原因は完ミ育児にあると思っている
- 完ミ育児でも成功する産後ダイエットが知りたい
- 自分に合った運動が何なのか迷っている
結論を先に言えば、完ミ育児は産後の体重が減らない原因の一部にしか過ぎません。他にも要因はあるので、なぜ産後の体重が落ちないのかチェックしていきましょう!
産後体重が減らないのは完ミ育児が原因?
産後の体重が思うように減らない場合、なんとなく完ミ育児だからとあきらめてはいませんか?体型戻しがうまくいかない原因は他にもあるはずです。
今回は以下の五つの原因についてチェックしていきたいと思います。
- 完母と比較すると消費エネルギーが少ない
- 出産で歪み開いた骨盤
- 基礎代謝の低下
- 女性特有のホルモンバランスの問題
- 単なる運動不足
完母と比較すると消費エネルギーは少ない
産後完母育児をしているママの方が体重が減りやすい原因は、母乳の生成にエネルギーを消費するためです。
母乳を100㎖生成するために消費できるエネルギー量は約65kcal とされており、新生児の赤ちゃんでも1日あたり700㎖前後母乳を飲むとされています。
1日分である700㎖の母乳を作るために消費されるエネルギーを単純計算してみると…
65Kcal×7=455kcal
となります。
これはご飯約2.5杯分に相当するエネルギー量なので、完母育児をしているママは完ミ育児をしている人に比べて1日あたり約500カロリー程度同じ生活をしていても多く消費されるので痩せやすいんですよね。
完ミ育児をしている場合、母乳の生成による消費エネルギーはゼロに近いかと思います。なので完ミ育児は完母育児ママよりも痩せにくいと言うのは前提として認識しておきましょう。
出産で歪み開いた骨盤
産後の体重がうまく減らない原因は完ミ育児そのものだけではなく、出産で歪み開いた骨盤にあるかもしれません。
出産にあたりお腹の赤ちゃんを外の世界に出してあげるため、妊婦さんの体には妊娠ホルモンであるリラキシンが働きます。これは、身体全体の靭帯や骨盤をゆるめる働きをするホルモンです。
リラキシンが作用することによりママの出産後の骨盤は開きやすい状態のため、体の中の内臓を保護しようと皮下脂肪がつきやすくなり痩せにくく太りやすい体質になりやすいのです。
完ミ育児を行なっているママの中には、
- 割と健康的な食事で量も控えめにしてるのに痩せない
- 毎日適度なエクササイズを心がけているのに体重が減らない
など、自分の中では頑張っているのに体重が思うように減っていかないという悩みを抱えている方もいらっしゃるのでは?骨盤の開きや歪みは目に見えるものではないので、案外そこに原因があるケースも多いのです。
骨盤が緩んでいるといくら運動やストレッチを頑張ったとしても、効果が半減したり思ったような効果が得られない場合も多くあります。
よって、産後ダイエットをスタートする場合には、まず骨盤矯正メニューを取り入れ基礎代謝を上げることによりスムーズに進めていくのがおすすめです。
基礎代謝の低下
産後の体重が順調に減らない原因は、完ミ育児のみにあるわけではなく基礎代謝の低下も要因の一つであると考えられます。
日常的な生活の中で消費されるエネルギーのことを基礎代謝といいますが、これは一般的に筋肉の量が多い人ほど高く少ない人ほど低いとされています。
出産すると基礎代謝が下がる原因は、子宮の中の胎児を守るために妊娠期間は強度の高い運動が難しく安静でいることが増えるため、脂肪がつきやすく筋肉量が減りやすいためです。
基礎代謝の低下はエネルギーの消費を困難にし痩せにくい体質を招きます。
産後ダイエットをスムーズに行い体重を順調に減らしていきたい場合は、基礎代謝を上げる=筋肉量を増やすことも意識していきましょう!
女性特有のホルモンバランスの問題
産後の体重が減らない原因は完ミ育児だけではなく、女性特有のホルモンバランスの問題も存在します。
妊娠期間中からお腹の中の胎児を育てるために、ママには妊娠前よりも脂肪がつきがちになります。脂肪がつきやすい原因は女性特有のホルモンの働きによるものなので、不可抗力なんですよね。
赤ちゃんを出産すると慣れないお世話で体力的にも心理的にもストレスを感じるママが多く、ホルモンバランスがより乱れやすいとされています。
ホルモンバランスの乱れにより、
- 食べることでストレスを解消してしまう
- 基礎代謝が下がり痩せにくい体質に
- 睡眠が十分に取れず疲労が回復しない
など痩せにくい要因が生じてしまいます。
ホルモンバランスが不安定になるのは完母育児のママだけという認識は誤りであり、完ミ育児でもその影響は少なからず出てきます。
女性特有のホルモンということですがやはり目に見えないものなので、正直なところピンとこない方も多いかと思います。ただ、ホルモンバランスとうまく付き合っていくことは産後ダイエットを成功させる大きな要因の一つでもあるのです。
単なる運動不足
単に運動が不足していることが、産後体重がうまく減らない原因なのかもしれません。全てを完ミ育児のせいにするのは少し違いますね。
産後一ヶ月程度は出産でダメージを受けた体を休め、体力を回復させるために運動は控えた方が良いとされています。しかし、その後は徐々に通常の生活に戻していくために、軽度な運動から取り組み始めるのが良いとされています。
もちろん、産後の肥立ちには個人差があるので無理は禁物です!自分自身で少し体調が戻ってきたなと思った時から、1日5分など無理のないペースでエクササイズを実践していくのがおすすめです。
私自身もですが頭ではわかっていても、正直朝から晩まで朝赤ちゃんのお世話で精一杯という時も多々あります。お夕飯をあげ終わった時点でもうヘトヘトで、これから運動なんてって思うことも正直あるんですよね。
ただ、運動って実はそこまで難しいものではありません。
首や腰が座った赤ちゃんと一緒にできる抱っこ紐エクササイズなどもありますし、子供と遊びがてら腹筋をするだけでも十分なんですよね、本当に。1日数回とか10分とかそういうレベルでいいので(^^;)毎日30分の筋トレなど、大きなハードルを作らないのが続けられるコツです。
少しずつでも積み重ねれば、確実に筋肉量は増え基礎代謝も上がっていきます。そして、長い目で見れば必ず、痩せやすい体質を作れるのです。
妊娠するとなぜ太るの?
そもそも、産後ダイエットをしなければならないのは妊娠中に太ってしまうからですよね。
妊娠中に全く太らなかったという人は赤ちゃんの重さもあるのでおそらくいないかと思います。反対に、何十㎏も増えたという方も少なくありません。
妊娠期間の体重増加の原因は、ホルモンバランスの影響が大きいとされています。
体型の個人差にもよりますが妊娠から出産までの間に増える体重は8 kg がベスト。
その内訳を見てみると…
- 胎児:3kg
- 血液:2kg
- 子宮:1kg
- 脂肪:1㎏
- 胎盤:500G
- 羊水:500G
となっています。
そして、この8 kg を超えて増えた体重増加分は、ほぼ脂肪と言っても過言ではありません。
私は長女も長男も妊娠期間中に約10キロ程度太ったので、約3 kgの脂肪が妊娠前と比較して多くなったんだなぁ…とぞっとします(^^;)
もちろん、食べ過ぎなどの要因で太る妊婦さんも多くいますが、一般的にはヒト胎盤ラクトゲンという成長ホルモンが妊娠中に分泌されるため、体内に脂肪を溜め込む状態になっています。
そして、ラクトゲンの影響により、通常は体内に取り込まれないはずの脂肪が残念ながら体の一部となってしまうのです。
産後ダイエットの基本は筋肉量を増やし基礎代謝を上げ痩せやすい体質を作ることにありますが、この妊娠中に増えた莫大な脂肪によりスムーズに体重が減らないと悩むママが多いのも事実です。
妊娠期間中に8 kgを大幅に超えて太ってしまったというママは、それだけ産後痩せにくいと覚悟して産後ダイエットに取り組んでいきましょう。
意外に減らない出産直後の体重
出産直後に赤ちゃん自体が3kgもあるのだから、5~6㎏ぐらいは戻るんじゃないのかなと思ったママも多いのでは?
残念…出産しても以外に体重は減らないのです。
私は長女を約3,200g、長男を約3,400gで出産しましたが、いずれも出産直前と直後の差分は約3kg程度でした。そして私のように一般的には、出産自体では3kg程度(赤ちゃんの体重分くらい)しか体重が戻らないとされています。
子供を外に出したら一気に体重が減ると期待するママも多いですが、出産自体では良くても胎児くらいしか体重は減りません。体型を妊娠前の状態に戻していくには、それなりに自分で努力してコツコツ産後ダイエットを続けていかなければならないのです。
「胎児分以外の増えた体重はどこに行ったんだろう?」と思いますが、まだ体の中に残っています(笑)脂肪分や胎盤、血液などはゆっくりと時間をかけて元に戻っていくと覚えておきましょう。
体型戻しはママの生活スタイル次第です!
完ミ育児で体重が減りやすいのはいつまで?
完ミ育児は残念ながら母乳をあげることによるエネルギーの消費は期待できません。では痩せやすい時期は産後いつまでなのでしょうか?
答えは、産後3ヶ月から6ヶ月の間です。
また、開いて歪んでしまった骨盤を戻すベストタイミングは、これよりも前の産後1ヶ月~2か月とされています。赤ちゃんを産んだばかりなのでまだ関節が柔らかく、少しの努力で骨盤を正しい位置に矯正しやすいのです。
まとめると、
痩せやすい時期:産後3ヶ月~6ヶ月
となります。
ベストな時期に産後ダイエットを始められればそれが一番良いのですが、育児の状況も人それぞれですよね。なので、十分に睡眠が取れて自分の中で育児が落ち着いたあたりで始めるのが、個人的にはお勧めです。
産後ダイエットにおすすめの運動3選
それでは、完ミ育児のママの産後ダイエットにおすすめな運動3つをご紹介していきたいと思います。
スクワット
スクワットは短い時間でスペースをとらずできるお勧めのエクササイズです。
産後ダイエットに限らず筋力量を増やし体重を減らしていくためには、有酸素運動だけではなく無酸素運動を取り入れる必要があります。
一般的に有酸素運動はウォーキングやダンササイズなどの運動型のメニュー、無酸素運動はスクワットや腕立て伏せなど筋トレ系のメニューと思われがちですが、実はスクワットはやり方次第で有酸素運動にも無酸素運動にもなるんです。
ゆっくりとしゃがみ膝が直角になる手前で止める方法をハーフスクワットといい、これは有酸素運動になります。ハーフスクワットに取り組む場合、普通のスクワットのように回数を目標にするのではなく、時間を目安に取り組むと効果的です。
フルスクワットと比較して負担は低いので比較的長い時間取り組めますが、実は膝への負担は大きいので柔軟性がない方は注意して無理せず実践しましょう。
無酸素運動のスクワットはフルスクワットと呼ばれる方法で、太ももが床に平行になるまでしゃがみ立ち上がる動作を繰り返すものです。ハーフスクワットに比べて強度が高いので初心者には結構ハードな筋トレ。
深くしゃがめばしゃがむほど筋肉が鍛えられると思って頑張ってしまう方も多いかと思いますが、柔軟性がない状態で無理すると腰を傷つける恐れもあります。
最初は床と太ももが平行になる程度に留め、徐々にハードルを上げていきましょう!
産後ヨガ
産後の体型戻しに最もおすすめな運動は、産後ヨガです。実はヨガのポーズには腹筋を使うものが多いので、筋力量を増やし基礎代謝を上げるのにとっても有効♪
なぜ腹筋を鍛えるのがおすすめかというと理由は2つあり、全身の筋肉の中でも腹筋の占めるパーセンテージは大きく鍛えると基礎代謝が上がりやすいのが一つ。もう一つは妊娠中に最も失われる筋力は腹筋だからです。お腹を中心に筋トレにもなる産後ヨガに取り組んでいくと、インナーマッスルも鍛えることができます。
初心者にヨガは難しいのではと思われがちですが、ヨガのポーズはものすごい数あり、休憩するポーズやもすごくハードなものなど様々です。なので、ヨガをやったことがない人でも少しずつ強度の低いポーズから楽しむことができます。
またヨガのポーズの数が無限にあると、その日の体調や気分に合わせてプログラムを変えられるので長い目線で続けやすいという意味でも産後ヨガはお勧めです。
「小さな赤ちゃんがいるのにヨガスタジオなんて通えない…」というママは多いかと思いますが、実は最近オンラインヨガサービスが急速に伸びているのはご存知でしょうか?
私自身も体験してみたのですが、自宅にいながら初心者でもインストラクターの指導を受けられるので、間違ったポーズを覚えてしまう事態を防ぐこともできます。
またオンラインヨガの良いところは親子ヨガやベビー&ママヨガなど、子供と一緒にできるプログラムも多く、私が体験入会したソエル(SOELU)では「赤ちゃん泣いたら保証」と言ってレッスン中に赤ちゃんが泣いて継続できなくなったら再受講が保証されるシステムなどを提供してくれるサービスもあります。
料金的にもヨガスタジオだと最低でも月に8,000円くらいはかかりますが、オンラインヨガは月980円~と格安で、自宅で習い事を楽しめます。気になるという方は無料体験もたくさんあるのでお試ししてみてはいかがでしょうか?
参考記事:【オンラインヨガ】無料体験が可能なおすすめサービス5選
骨盤矯正ストレッチ
この記事で何度もお伝えしてきましたが、完ミなどどの育児スタイルだとしても骨盤を矯正することは産後ダイエットにとっては必須です。
骨盤矯正ストレッチは必ず産後ダイエットに取り入れていきましょう!
せっかく時間や労力をかけて痩せるための努力をするのであれば、より効果的に行うのが最短で産後ダイエット成功させるコツです。
そのためには骨盤矯正ストレッチを取り入れ骨盤を正しい位置に戻し、脂肪を溜め込み痩せにくい体質から卒業しましょう。
とはいえ骨盤矯正ストレッチだと体重自体は減っていかないので、エクササイズと並行して取り組んでいくと効果が出やすいです。
【まとめ】完ミ育児の体型戻しは待ってるだけじゃダメ!
完ミ育児の産後ダイエットは母乳育児のようにおっぱいをあげていれば痩せるというものではないので主体的に行動していくことが必要となります。
産後体重が減らないと悩んでいる完ミ育児のママ、まずは骨盤矯正と経度のエクササイズから始めてみてはいかがでしょうか?
産後ダイエットのやる気を維持し、小さなスモールステップを積み重ねることで着実に筋肉量を増やし脂肪を燃焼させ妊娠前の体型に戻していきましょう!
参考記事:オンラインヨガ比較7選【最新版】自分に合ったサービスの選び方とポイントは?
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